映画

2016.07.06

『森山中教習所』野村周平&賀来賢人インタビュー

男同士の友情とBLは紙一重?

映画『森山中教習所』は7月9日より全国公開

マイペースな大学生・佐藤清高(野村周平)とポーカーフェイスのヤクザ・轟木信夫(賀来賢人)、高校の同級生だった2人が一風変わった教習所で過ごすひと夏を描く本作で、初共演を果たした野村と賀来。次世代を担う若手人気俳優同士が、撮影時の思い出や自身の恋愛観を語り合った。

■まるで夏休みのように楽しい撮影

Q:自然体な清高とクールな轟木、それぞれ、自分自身と近い部分があったのでは?
野村周平(以下、野村):清高とは似ている部分がたくさんありましたね。ロケ地の自然と空気感が原作漫画の森山中教習所そのもので、ワイワイ楽しく撮影しているうちに、どんどん清高に寄っていったような気がします。

賀来賢人(以下、賀来):僕は似ているとは言えないなあ。あそこまでしゃべらない人ではないですし(笑)。ただ、轟木の「自由を得たいのにもどかしく思っている気持ち」は理解できます。心の中で悶々としている部分って、誰にでもありますよね。

Q:教習所でのバーベキュー、水風船で遊ぶシーンなど、本当に楽しそうでしたね。
野村:水風船は本気で遊んでいただけです。僕の投げた風船が賀来くんの目の前で割れて、賀来くんが「ウワッ」ってなったりして(笑)。僕は普通に焦った顔をしているし、それを見て麻生(久美子)さんが大笑いして。

賀来:リアルに夏休みのひとコマみたいでしたね。轟木と清高がユンボに乗るシーンも面白かった。あれ、本当に僕が運転していました。ユンボと乗用車は運転席のシステムが違うから、いろいろいじるのが楽しくて。

野村:僕は賀来くんの後ろから覗いているだけだったので、運転したいなあーってずっと思っていたんです。「このボタンは絶対に押さないでください」とかスタッフさんに言われると、「あーもう、押したいー!」みたいな(笑)。

■お互いを求め合う男同士の友情

Q:清高と轟木の、つかず離れずの微妙な関係についてはどう思いました?
野村:あの2人は高校生の頃に一言二言しゃべっただけだけど、教習所で再会してふと友情が芽生えるんですよね。轟木は闇を抱えていて、清高は家庭に事情がある。そんな男同士が何も言わなくても分かり合えてサポートし合うことって、実際にあると思います。

賀来:お互いに憧れている部分があるんですよね。この2人の関係性を考えると、ボーイズラブと友情って紙一重なのかなと思ったりもします。お互いを求め合っていて、奇妙だけど成立している。そこが面白いんです。

Q:お互いにないものを同性の友人に求めます?

賀来:それはあるかもしれません。僕の親友は僕とは真逆のタイプですからね。だからこそ、話していていろんな発見があって面白い。僕は、男友達との会話に共感はいらないです。新鮮なことを言われたほうが楽しいと感じてしまう。

野村:僕の場合は、自分と同じような友達が多いです。みんなアクティブだから、身体が動かせなかったり騒げなかったりすると、「もっと騒ごうよ!」ってなります。若手俳優の友達も、全員がガンガン飲むし歌うし。

Q:役者同士で飲むときって、芝居の話をしたりするんですか?
賀来:いや、しないですね。

野村:僕もそうです。すごくいい奴が芝居で悩んでいたりすると話は聞きますけど、「オレはこうで、こうなんだよ!」とか熱く語られると、「わかった、それはお前自身でやってよ」ってなっちゃう(笑)。今回の現場でも、芝居や作品の話はしなかったです。細かいことを話さなくても、いい作品を作りたいという気持ちだけで分かり合えるんです。

賀来:じっくり話し合うような作品でもなかったですからね。清高と轟木の距離感が大事だったから、むしろ、野村本人のことを知った方が面白いと思っていました。野村は本当に明るくて天真爛漫で、なんでもトライするんですよ。それが正解でも失敗でも躊躇しない。そのチャレンジ精神って大事だと思います。

野村:賀来くんはとても頭が良くて、周りに気を使いながら現場をまとめてくれるんです。僕は直感や本能で芝居をやるんですけど、賀来くんはちゃんと頭で考えてきたことをその場で打ち出す。そこが僕にはないものですごいと思いました。

■年頃の男子は大人の女性に憧れる!

Q:自分に思いを寄せる同級生・松田(岸井ゆきの)よりも、年上で子持ちの女性教官・サキ(麻生)に惹かれてしまう清高。大人の女性に憧れる男子の気持ちには共感できます?
野村:大学生くらいの年頃なら、誰もがあると思います。大人の女性と初めて触れ合う時期だし、魅力的に見えるのはあたりまえですよ。しかも、サキ役は麻生久美子さんですからね。あんな教官がいたら、子持ちでもいい! ってなっちゃいますよ(笑)。

賀来:僕も清高の気持ちは分かります。まあでも、実際は女性の年齢とか経験は関係ないとは思いますけどね(笑)。

野村:あの時点での清高は、松田にそれほど興味がないんでしょうね。嫌いなわけじゃないけど、恋愛よりも免許を取るというやりたい事があるから、彼女のことは見ていない。

Q:自分がやりたい事と恋愛は分けて考えるタイプですか?
野村:分けますね。彼女のことを忘れているわけではないけど、「僕は僕でやりたい事がある。キミはキミで好きな事やってね」ってなっちゃう。だから、そんなときに相手からバーッと来られても無理ですね。

賀来:僕もプライベートと仕事は分けますけど、どちらかの調子が良ければ気分が上がるから、結果としてどっちもうまくいくような気がします。精神状態って、何事にも大事ですよね。精神状態が良くないときに明るい芝居をするのって、キツいんじゃないかな。

野村:僕はプライベートでどれだけ悩みがあっても、仕事に持ち込んだらダメだと思っているので、好きな音楽を聴いたりして、無理にでも気持ちを上げていきますね。ただ、実際はそんなに悩みがない(苦笑)。

Q:最後に、今後の展望を教えてください。
野村:アクションがやりたいです! 今回の賀来くんのアクションがカッコよくて、見ていたらすごくやりたくなりました。

賀来:現場で豊島(圭介)監督と、「次は『キングスマン』みたいなアクションをやりたいね」って話していました。野村もいつか一緒にやろうよ。

野村:いいですね、やりたい!

取材・文:斉藤由紀子 写真:高野広美

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