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2016.12.14

『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』福士蒼汰 インタビュー

好きなのは、甘えられる人

 

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映画『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』は12月17日より全国公開

京都の美大生・高寿が一目ぼれした女性・愛美。2人は恋に落ちるのだが、愛美にはある切ない秘密があって……。七月隆文の人気恋愛小説を三木孝浩監督が映画化した本作で、主人公の高寿を熱演した福士蒼汰が、作品への思いや自身の恋愛観を語った。

女も男も泣けるラブストーリー

Q:原作は泣けると話題の恋愛小説ですが、福士さんも泣きましたか?

泣きました。僕は高寿と同じ目線で泣きました。芝居中も泣くことが多かったんです。愛美のある思いに気づいて泣いたり、彼女の絵を描きながら泣いたり。原作は男目線で描かれているし、男女問わず感情的になってしまう物語だと思います。

Q:たった30日間の恋を描いた本作。撮影時も毎日がとても貴重で愛おしいものだったのでは?

優しい空気で包まれていた感じがしました。三木監督がすごく優しい方なので、いつもニコニコと笑顔で包んでくれましたし、京都という場所の雰囲気もあって、全てがとても優しかったです。ただ、鴨川や伏見稲荷大社で撮影をしたときは、前に仮面ライダーをやっていたときにも来たことがあったのを思い出しました。ここで変身したな、とか、鴨川にもライダーの撮影で落ちたな、とか(笑)。

Q:愛美役の小松菜奈さんの印象は?

愛美というキャラクターにピッタリだと思いました。もう、ほかの人は考えられないです。自分が本を読んでイメージした愛美と小松さんの愛美が「100パーセント適合!」みたいな(笑)。そう思えたくらい、謎を持っていそうなのに愛嬌があってかわいらしい感じがありました。あと、末っ子だということがわかる方でした。最初は壁があって人を観察されていて、それが終わると仲良くなる。僕も同じです。彼女は兄が2人いての末っ子で、僕は姉が2人いての末っ子なので、その微妙な末っ子感が共通していると思いました。

仲良くなる人は自分が甘えられる人!

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Q:末っ子は人を観察してしまうものなんでしょうか?

僕の場合はなんですけど、子供のころは姉たちが主導権を握っていて、僕は話を聞いていることが多かったんです。姉が親に怒られたりすると、「ああ、これはダメなんだ」とか、黙って学んでいくタイプでした。長女や長男の方は自分がやっていくことで覚えると思いますが、その下に生まれた人は、自分がやるのではなく、観察して学ぶような気がします。

Q:観察した結果、その人の何がわかると心が開けるのでしょう?

「甘えられるかどうか」がポイントかもしれません。どんな人とでも、初めは図り過ぎなくらい距離感を持ってしまうんですけど、逆にこの人は大丈夫だと思うと急激に距離が縮まります。いたずらが好きなので、どこまで許してもらえるかやってみたりして、その反応を見て「あ、大丈夫だ」と思うと、どんどんいたずらがエスカレートします。言葉でイジったり、単純に体をくすぐってみたりとか。

Q:今回の共演者さんで、くすぐるまで甘えられた方はいました? 例えば、親友役の東出昌大さんとか。

東出さんはすごく優しくて包容力のある方なので、甘えていける感じはありましたけど、くすぐることはなかったです(笑)。

Q:今回、愛美の作ったビーフシチューが高寿の家庭の味だったことが、愛美の謎を解くキーとなりますが、福士さんの家庭の味といえば? 

母親の生姜焼き。美味しいんです。ハチミツを入れているみたいで、甘くて柔らかくて。今回の京都ロケはマンション型のホテルに泊まっていたので、自分でハチミツを入れた生姜焼きを作ってみました。意外と美味しくできました(笑)。

運命の恋は信じる? 信じない?

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Q:本作を観ると、運命の相手って本当にいるような気がしてしまいます。

僕は運命は考えないです。運命だって思ってしまうと、もしその人と別れたら未練が残りそうで。気持ちをセーブしたほうが余裕を持てそうな気がするというか。それでも成就するのであれば、確かに運命なのかもしれないですね。

Q:高寿は、自分の好きな場所、好きなものに興味を持つ愛美を好ましく思いますが、福士さんはいかがですか?

人それぞれだと思うんですけど、僕は自分の好きなものを知ってほしい気持ちよりも、相手の好きなものを知りたい気持ちのほうが強いです。もちろん、自分の好きなものを好きになってくれたらうれしいですけど、そこをアピールはしないです。相手が好きなものを一緒にやろうと考えるかな。自分が相手によって変わるほうかもしれないです。

Q:もしも、高寿と愛美のように30日間しか一緒にいられない恋をしてしまったら、最後の日は何をして過ごしたいですか?

あえて普段通りでもいいんですが……僕はたぶん、いろいろすると思います。何か思い出を作りたいです。2人の思い出の場所に行くとか、プレゼントをあげるとか、写真を撮るとか。自分のためにも彼女のためにも、精一杯やってしまいそうです。

Q:最後に、本作を通じて伝えたいことは?

「日々をどう過ごしていくか? 誰とその時間を過ごしていくか?」ということを考えさせられる作品だと思います。その時間をなんとなく生きるのではなく、何らかの意味を持たせて生きたくなるというか。僕はプライベートを誰とどう過ごすか、すごく考えるタイプなんです。限りある時間をどう過ごすべきか、考えるキッカケになってくれたらうれしいです。

取材・文:斉藤由紀子 写真:杉映貴子

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