スポーツ

2017.03.03

J2山形のキャンプで感じたさわやかな刺激 開幕後の成長にも期待

練習メニューにはそれぞれ目的があり、より効果が得られるようにさまざまな設定が施されている。

たとえば、同じ人数でボール回しをする場合、コートを広げれば攻撃側がボールを持つことは比較的容易になるほか、密集していないスペースへの大きな展開もやりやすくなり、コートを狭めれば、より素早く正確なパス回しが求められる。ボールを受ける際の動きも、広ければスペースへの走り込みなど大きな動きが増え、狭ければ相手の懐に飛び込みボディコンタクトとともに受ける機会が多くなる。また、守備面でも追い込み方が違ってくるなど、トレーニングの意図や目的に沿ってさまざまな条件が設定されている。

2日間のオフをはさみ、行われた千葉・市原でのモンテディオ山形第2次キャンプ初日。午前、午後とさまざまなトレーニングが行われたが、午後は5対5、キーパーを付けたシュートゲームも行われた。12人の他にもフリーマンが4人。左右の2人はクロスを供給し、エンドラインの2人はワンタッチで落とすポストプレーを行う。コートのサイズは縦35メートル、幅25~30メートルといったところか。

さらに木山隆之監督は「シュートを打つ前に必ず3本以上パスを回す」という条件を付けた。

本来であれば、もっとも優先順位の高いプレーは「シュートを打つこと」であるはず。コートの広さから言っても、シュートはどこからでも打てる。にも関わらず、あえてパスを回す条件を付けたのはなぜか。さあ、みんなで考えよう!

プレーを見ながら、「パスの受け手にサポートをより意識させるためか」とか「パスを回すことで守備に食いつかせてシュートの難易度を上げているのか」などさまざまな可能性を考えていたが、真相は木山隆之監督に聞いた。

「本当はそれ(パス3本の条件)なしでやりたいんだけど、なしでやると、今日の動きではあまりにも負荷が重過ぎる。本当はなしでもっと攻守に激しく、取ったらダイレクトで向かう。もちろん、中でコンビネーションを使ってシュートを打つ、ダメなときに外に開いて外からのボールに対してフリーになっていくということをもっと激しく3分間やりたいんだけど、そこはまだ浸透不足でこれからです」

まず選手のコンディションを見ながら、負荷を考えてのことだった。戦術的なことばかりにとらわれていた僕の予想は大外れ。不明を恥じる。

監督が代わり、トレーニンメニューも変わり、選手だけでなく、取材するほうも新鮮な刺激を受けている。グラウンドには、昨年までは聞かれなかったワードが飛び交っていたりもして、それを聞くたびに「あ、そんなふうに変わるのね」という思いも沸いてくる。どんなチームになっているのか、開幕が待ち遠しい人も多いと思うが、ぜひ開幕後も、成長の一歩一歩を見届けていただきたい。そう思えるようなチームだと思う。

【佐藤 円】さとう・まどか。山形県鶴岡市出身。フリーランスのライター。サッカー専門新聞「EL GOLAZO」ではモンテディオ山形担当。

みんなの声

スポーツ

映画