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堂々の優勝候補宣言、1年目のモウリーニョ監督に勝算あり|コラミィ× スポーツ

    今季からマンUを率いるモウリーニョ監督 写真は2016年8月14日(Getty Images)今季からマンUを率いるモウリーニョ監督 写真は2016年8月14日(Getty Images)

    2016-17シーズンのイングランド・プレミアリーグは、20チーム中8チームが体制を新たにして(暫定監督を含む)開幕を迎えた。ジョゼ・モウリーニョ、ペップ・グアルディオラ、アントニオ・コンテといった名将が新体制を発足させ、群雄割拠の時代に突入している。

     さて、マンチェスターUのモウリーニョである。ボーンマスとの開幕戦を前に「本命馬か、あるいは仔馬か」と問われると、「優勝候補だと感じている」と返答。他クラブの指揮官が控えめな発言に終始しているなか、堂々と優勝への意欲を示した。

    ■本命馬と宣言

     「馬」に例えた記者の質問は、モウリーニョ監督がチェルシー時代の2014年に自チームを「乳離れしていない仔馬」と表現し、アウトサイダーであると強調したことに由来する。当時の発言の意図が、自分たちへの重圧を軽減し、ライバルへプレッシャーを与えることだったのは想像に難くない。今季から率いるマンUは、過去3シーズン7位、4位、5位と低迷が続いている。優勝候補ではないと、主張することもできたはずだ。

     しかし、モウリーニョ監督はそうしなかった。

     「マンチェスターUとしては、異なる言い方はできない」と語ったように、クラブの格がアウトサイダーであることを許さないという事情もあるだろう。それでも、これは自信の表れではないだろうか。ズラタン・イブラヒモヴィッチ、ポール・ポグバ、ヘンリク・ムヒタリアン、エリック・バイリーと望み通りの4選手を獲得し、戦力は整った。過去にヨーロッパリーグ出場を「失敗の証」と称したことからも、ターゲットはプレミアリーグ一本(あわよくばカップ戦も)に絞ると考えられる。これは大きなアドバンテージだ。

    ■今季は優勝のチャンス

     ライバルに目を向けても、マンチェスターCはメンバーの多くが入れ替わり、グアルディオラ監督の戦術は難解だ。チーム創りには、少なくない時間を要するだろう。王者レスターとトッテナムは、チャンピオンズリーグとの二足のわらじを履きこなせるだろうか。アーセナルに優勝をねらう力はない。チェルシー、リヴァプールは不気味な存在だが、総合力ではマンUが上。新体制発足一年目とはいえ、今季は赤い悪魔にとって4季ぶりの優勝へ、大きなチャンスかもしれない。

     事実、モウリーニョ監督は就任直後から、「勝ちたい」「不可能だろうが、全部勝ちたい」と繰り返している。自分自身も2年連続の失敗は許されない。優勝候補宣言は、不振からの脱却を誓う選手、勝利を求めている者を刺激する。今回に関しては、プラスに働く公算が大きい。

     そうしたなかで迎えたボーンマスとの開幕戦では、イブラヒモヴィッチのプレミアリーグデビュー戦ゴールなどで、3対1と勝利。イブラヒモヴィッチはユヴェントス、バルセロナ、パリSGでもそれぞれのリーグ戦でデビューゴールを決めており、その際チームは例外なくリーグ優勝を飾っている。今季のマンUも、これに続くことができるだろうか。