ガッリアーニCEO退陣要求のバナーを掲げたファン(Getty Images/LightRocket)
現地時間20日(以下現地時間)に2016-17シーズンの開幕を迎えたイタリア・セリエA。体制を新たにスタートを切ったミランだが、ファンの期待値は低いようだ。
先ごろ中国グループへの売却が決定し、11月末までには手続きが完了するとみられているミラン。かつては欧州トップレベルの実力を誇ったものの、近年は低迷続き。2013-14シーズンのセリエAを8位で終えると、その後10位、7位、5位と優勝争いとは縁のないシーズンが続き、今季も欧州カップ戦への出場権を逃している。
低迷脱出を誓う今季は、フィオレンティーナ(イタリア)を復活させたヴィンチェンツォ・モンテッラ監督を新たに招聘。しかし移籍市場ではここまで大きな成果を上げられず、新シーズン初戦を迎えている。
伊『calciomercato.com』によると、そうした状況で迎えた開幕戦で、スタジアムに足を運んだのは約2万人。その内1万人がシーズンチケット保有者とのこと。収容人数8万人を超えるキャパシティを誇る「サン・シーロ」だが、シーズン初戦で約4分の3が空席と閑古鳥が鳴いた。
『calciomercato.com』は、ファンは(現時点で)補強に失敗しているクラブに対し、もはや怒りは示しておらず、熱意を失っている様子とレポート。クルヴァ・スッド(ゴール裏)には「新しいミランからガッリアーニは出ていけ」と、アドリアーノ・ガッリアーニ共同CEOの退陣を要求するバナーが掲げられていた。
なお、試合は3対2で白星。カルロス・バッカのハットトリックにより3対1の状況で後半ロスタイムへ突入したが、1点を返されると、その後ガブリエル・パレッタのファウルでPKを与える。17歳の守護神ジャンルイージ・ドンナルンマのセーブで辛くも同点ゴールを免れるという、薄氷を踏む思いでの勝利となった。