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『キングコング:髑髏島の巨神』公開記念!ゴジラとの出会いなどコングの歴史を紐解く |dメニュー映画×コラミィ

    文=増當竜也/Avanti Press

    3月25日(土)からいよいよ超大作『キングコング:髑髏島の巨神』が日本公開されるが、その前に今までどのようなコング映画が作られてきたか、ざっとおさらいしてみよう。

    コング映画の原点、RKO製作『キング・コング』

    『キング・コング』(1933)
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    まずコング映画の原点といえば、人形を一コマずつ動かしながら撮影するストップモーション・アニメ方式で制作されたRKO製作の『キング・コング』(1933年)だ。しかし、本作が発表される以前の無声映画時代からモンスター映画はコツコツ作られていた。『恐竜ガーティ』(1914年/アニメ映画)や『恐竜とミッシングリンク』(1915年/ストップモーションアニメ)などはその代表といえるだろう。その後、アーサー・コナン・ドイルの秘境SF小説『失われた世界』を原作とする『ロスト・ワールド』(1925年)が製作され、その中で恐竜たちをストップモーション・アニメで描いて脚光を浴びたのが、特撮クリエイターのウィリス・オブライエンだった。そして、彼が続いて着手したのが『キング・コング』なのだ。

    『キング・コング』が世界的に大ヒットしたことで、コングの息子が登場する続編『コングの復讐』(1933年)も作られたが、同時に多くの亜流作品も生んだ。日本でも、ホームレスの男が『キング・コング』の大ヒットに倣って自らコングの着ぐるみを被って一儲けしようとする喜劇映画『和製キング・コング』(1933年)が作られており、批評も上々。1938年には『江戸に現れたキングコング』なる時代劇も作られている。

    キング・コングとゴジラの出会い

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    ウィリス・オブライエンは『キング・コング』の後、1949年にコングの親戚筋とでもいうべき『猿人ジョー・ヤング』の特撮を担当して、アカデミー賞視覚効果賞を受賞。やがて彼は、フランケンシュタイン博士が創造した怪物とコングが戦う『キングコング対フランケンシュタイン』を構想するが、これを持ち込まれたRKOは『キングコング対プロメテウス』と勝手に書き換えた企画でコングの使用権を世界セールスし、その結果として日本映画『キングコング対ゴジラ』(1962年)が誕生した。

    円谷英二特技監督は『キング・コング』に感動して特撮の道を志しただけあって、意欲を持ってこの企画に取り組み、1967年には姉妹編『キングコングの逆襲』にも着手。ここではコングのロボット版たる“メカニコング”も登場する(ちなみに日米合作で製作され、全米では1966年から、日本では1967年に放送されたTVアニメ・シリーズ『キングコング』で、既にロボットコングが御目見えしている)。