小説って、いいですよね。
読書が趣味で、好きな作家がいて好きなシリーズがあって――そんな方が多いはず。
日本ではたくさんの小説家が活動しています。
しかし、その中でも世界で本当に評価されている日本人作家は一握りしかいません。
では、その作家さんとは一体誰なのでしょうか?
【中村文則】
近年最も評価をあげた作家と言えば、中村文則さんだと思います。
新潮新人賞という純文学系の新人賞からデビューした中村さんは、『土の中の子供』で芥川賞を、『掏摸(すり)』で大江健三郎賞を受賞。
『掏摸』は英訳され、ウォール・ストリート・ジャーナル紙が選ぶ2012年ベスト小説トップ10に選出されました。また翌年出版された『悪と仮面のルール』英訳版は同紙が選ぶベストミステリートップ10にランクイン。
2014年にはノワール小説最高賞と言われる『デイビッド・グーディス賞』を受賞します。
【上橋菜穂子】
『守り人シリーズ』を執筆する上橋菜穂子さん。
知名度は抜群で、このファンタジー小説のファンである人も多いのでは?
実は上橋菜穂子さんは日本だけでなく、世界で評価される数少ない小説家のひとりです。
この『守り人シリーズ』は評価がよく、児童文学に対する貢献から2014年に『国際アンデルセン賞』を受賞します。これは小さなノーベル賞と呼ばれるもので、世界的に影響力のある文学賞です。
近年評価をあげた中村文則さんと、上橋菜穂子さん。
では、現在最も世界で有名な日本人作家は?
もちろん、あの方ですよね。
【村上春樹】
日本国内外で大人気な村上春樹さん。
その評価は文学的にも高く、数多くの海外文学賞を受賞しています。
『フランツ・カフカ賞』ではアジア人初の受賞となり、『世界幻想文学大賞』では日本人唯一の選出です。そして今年になり『アンデルセン文学賞』の受賞も決まりました。
また、ノーベル文学賞に最も近い人物だと言われています。
カート・ヴォネガットやリチャード・ブローティガンのようなアメリカ文学の影響を受けた文体で注目を集め、現在はレイモンド・チャンドラーやスコット・フィッツジェラルドなど、自身が影響を受けた作家の翻訳を手掛けています。
世界で評価される作家さんたちでした。
たまには、小説でもいかがですか?