選手の移籍に関し規約に違反する行為があったとされるトミー・ライト氏(Getty Images)
イングランド代表を率いていたサム・アラーダイス氏が英高級紙『デイリー・テレグラフ』のおとり取材で不適切なコメントを発し、これがもとで指揮官の座を失ってから2日、同紙の取材で新たに解任劇が起きたことが分かった。
バーンズリー(イングランド2部)は現地時間30日(以下現地時間)、助監督を務めていたトミー・ライト氏の解任を発表。選手の移籍に関し、FA(イングランドサッカー協会)の規約に違反する行為があったとしているが、これもまた『デイリー・テレグラフ』のおとり取材が導いた結末だ。
ライト氏は存在しないアジアの会社から移籍に関して便宜を図るよう求められ、5000ポンド(約66万円)の入った封筒を差し出されると、これを受け取っていた。一連の様子はビデオカメラに収められており、同紙が28日夜にそれを公開。ライト氏は翌日にクラブ側から解任を告げられた。
バーンズリー側は「この件については認識していなかった。また、クラブが不正に関与した事実は一切ない」と述べている。
『デイリー・テレグラフ』はサッカー界の不正について数カ月にも及ぶ取材を行なっており、規約違反に当たる行為を次々と指摘。QPR(2部)のジミー・フロイド・ハッセルバインク監督、トッテナムやQPRを率いたハリー・レドナップ氏にも疑いの目を向けている。同紙はある代理人が10人の指揮官を糾弾する様子も動画撮影しており、いずれも選手の移籍に関する贈収賄が疑われているという。(STATS-AP)