昨季大分トリニータで現役を引退した高松大樹氏が、2月に行われる大分市議会議員選挙に立候補することを表明した。1月10日、大分市役所の記者クラブで会見を開き、「皆さんに恩返しがしたい。詳しいこと(政策)は2月12日の公示日を過ぎてから話すことになるが、地域貢献をして大分を盛り上げたい」と決意表明した。
第2の人生と政治家を選んだのは思いつきではない。「現役の頃から自分には何ができるかを考えていた。選手としてはJ1でタイトルを獲ることができたし、J1からJ3を経験し多くの方にプレーを見てもらった。現役を終えた今、これまでの経験を活かし、より多くの方に夢を与え、地域に密着した活動をするためにこの道を選んだ」
昨年は地元のJ2山口から現役続行のオファーがあったが、「第二の故郷である大分にお世話になり、愛着がある。一度大分から離れたが(※)愛する大分で選手を終えたい」と大分で引退を決意した。「大分愛は誰にも負けない」と自負がある。(2012年FC東京に期限付きで1年間移籍)
「サッカー界から政治の世界への転身は、厳しいものがあるのは分かっている。でも、今はそれ以上に大分のために恩返ししたい気持ちが強い」
引退後もチャレンジなくして今の自分はなかった。これからもチャレンジを続ける自分でありたいと語っていた。ミスタートリニータと呼ばれた男の新たな挑戦がはじまる。
【柚野真也(trinita eye)】ゆの しんや。1974年、大分県大分市生まれ。大学卒業後、専門紙の記者として活動。その後、フリーランスのライターとして活動を開始。JリーグからFリーグ、バスケットボールのbjリーグなど、九州のスポーツシーンを数多く取材。「週刊サッカーダイジェスト」、「J2マガジン」「九州Jパーク」などサッカー専門媒体や、朝日新聞大分頁で毎週土曜にスポーツコラムなど執筆している。