20代・30代のキャリアデザインガイド 末永 雄大 / All About
転職活動を始めたものの……

転職活動を開始したものの、初めての転職で、何から手をつけていいかわからない!といった方は意外と多いです。今回は、その中でも基本的な質問として、転職活動は現職で仕事をしながら活動すべきなのか?退職した上で活動すべきか?についてお話してみたいと思います。
転職活動は現職に在籍しながらやるべき
結論を言ってしまいますと、基本的には現職に在籍しながら転職活動は行うべきです。転職活動は、予想外な出来事も多く、実際に活動してみたら現職の環境の良さがよく理解できた、といった方も一定いらっしゃいます。
また、転職活動を通して、面接で転職理由を整理、お伝えする中で、自分自身の転職理由の甘さを痛感・反省し、転職活動を辞めるというケースもあります。転職は自分がありたい姿で仕事やキャリアに取り組むためのあくまで手段です。
実際に転職活動をしてみて、必要性がないと判断されたら、現職に残った方が良いでしょう。
転職活動する事は、上司や同僚に言うべき?
その際に、現職に残りながらとは言え、罪悪感を感じ、上司や同僚に相談すべきか?という質問もたまにあります。
結論、上司にはしなくて良いかと思っています。
上司の人間性や関係性にもよるので、絶対ではないですが、上司も管理職という役割として、部下の退職意向を知ってしまった場合、更に上司に報告する義務を追ってしまう可能性があります。
それによって、社内で無駄に広まってしまい、現職に居づらい雰囲気になってしまうリスクがあるのです。
こんなケースであれば相談しても良いのでは
転職活動の意思や、退職意思というレベルではなくとも、現職の部署や仕事の中で、転職を考える程にまで至った理由、つまり課題や不満については、上司に一度相談してみるのは良いかと思います。
意外と相談・話し合う事で、改善・解決されてしまう事は多いものです。
それによって、不満自体が解消したのであれば、無理に転職する必要はないはずです。
また、実際に転職活動をする中で、面接官からも、転職理由となっている課題や不満に対して、現状を改善するためのアクションをしたのか否か等も見られるポイントであったりするため、結果として転職するにしても、上司に改善のための動き、取り組みをしておく事は良い事と思います。
こんなケースは先に辞めてしまっても良いかも
少数ではありますが、以下の様なケースについては、現職を先に退職してから転職活動を開始しても良いかもしれません。
- 現職があまりに酷い状況でこれ以上出社していると精神的にまずい状況となってしまうレベルである
- 現職が物理的に転職希望場所から離れていたり、忙し過ぎて面接を受ける時間を捻出できない場合
- 転職エージェント等とコンタクトして、自分が納得できる範囲で次の転職先からオファーをもらえそうか否かを確認しておく(あくまで相場感覚であり保証はできませんが)
転職は手段である
いかがでしょうか?
しつこいようですが、転職はあくまで手段であり、目的そのものではありません。ただ、転職活動を行う事で、逆に現職への感謝の気持ちを再認識したり、自分自身の実力や努力に危機感を感じ、現職でよりいっそう努力ができるという可能性もあります。
現職に対して、早く見切りをつけてしまう前に、よく熟考した上で、転職活動に取り組んでいきましょう。
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