ハマの番長
野球ファンならば、まず知らない人はいないのではないでしょうか。そう横浜DeNAベイスターズの三浦大輔投手です。リーゼントが特徴で一見強面ですが、面倒見もよく多くの後輩に慕われています。また野球には真面目な反面、ブログは茶目っ気に溢れいつも大人気。そんな多くの人々に愛される三浦投手ですが、残念なことに2016年9月、同シーズンでの引退を発表しました。
三浦投手は、同年7月に投手として24年連続安打という偉業を成し遂げました。そしてこれは「プロ野球の公式戦で投手が安打を放った最多連続年数」というギネス世界記録に認定されたのです。それだけに、直後の引退発表は球界全体に衝撃を与えました。
その引退理由は「自分では勝てなくなったから」とのこと。42歳というNPB(日本プロ野球機構)の現役最年長選手であり、確実に体力は落ちていたのです……。引退後に関しては、まだハッキリと決まってはいませんが「野球とは関わっていきたい」と三浦投手は述べています。また、19年に渡って着用してきた背番号「18」は、横浜ナンバー(チームの象徴となるべき選手が付ける番号)に指定されました。ただし、この背番号を付けるに相応しい選手が現れた場合は、球団と三浦選手の協議によって継承が認められるようです。
三浦投手の現役生活は25年ですが、その間ずっと同一球団の第一線で活躍してきました。1992年に横浜大洋ホエールズへ入団後、後継球団の横浜ベイスターズ、横浜DeNAベイスターズと一貫して横浜でプレーしてきたのです。その25年間での通算勝利数は172勝。これは球団歴代3位の記録。また、阪神キラーとしても知られ、通算46勝32敗と圧倒的に勝ち越しています。
その他にも数々の偉業・記録を持つ三浦投手。この偉大なる野球選手の引退に、SNS上などでは悲しみの声が溢れ返っています。「番長、引退しないで」、「素晴らしい活躍をしてきた選手だけに悲しい」、「まだいけると思っていたのに……」。このように、やはりまだ続けて欲しいと思っているファンが多いようです。
“引退”、それは選手にとって非常に大きな決断。ましてやプロともなれば、私たちが想像できないような苦しみ・葛藤があったことでしょう。しかし、その全てを受け入れての今回の英断……。三浦投手、本当にお疲れさまでした!
(文/桜庭巴)